前回の備忘録に載せた映画 Slumdog Millionaire の、
サウンド・トラックPaper Planesは2月8日のグラミー賞で
レコード・オヴ・ザ・イヤーにノミネートされました。
この曲を歌うM.I.A. ()は、
当日が出産予定日にも関わらず授賞式でステージに上りました!
グラミーから戻った夜に陣痛が来て、次の日に出産したそう。
この恐れをしらない姿の裏にある、彼女の今までの人生を簡単に振り返ってみます。
スリランカのタミル民族の両親のもとに、1977年にロンドンで生まれる。
しかし、父親がタミル民族の分離独立運動(*)に参加するため、
家族は彼女が6ヶ月の時にスリランカに移る。
紛争下のスリランカから、やむを得ずイギリスの難民用住宅に
移り住むまでの約10年間、毎日が危険と向かい合わせだった。
父親は国軍から身を隠すため、なかなか家に帰っては来られず、
彼女が行き始めた学校は、政府により破壊されてしまう。
危険から逃げるために家族は引越しを続け、インドの路上生活者が集まる
地域に身を寄せたこともあった。
(*)タミル民族の分離独立運動は現在も続いており、国軍からの攻撃の
激しさも増して悪化の一途をたどっています。
2008年だけで、日本でも90人のスリランカ人(ほぼタミル人のはず)が
難民申請をし、ミャンマー人979人、トルコ人156人に続いて第3位の人数でした。
こんな背景を持つM.I.A.だからこそ、
Slumdog Millionaireにぴったりのサウンド・トラックを作れたのでしょう。
ちなみに、映画用にre-mixされたPaper Planesは
映画の予告編とともに視聴できます。
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